日付:2011/01/09
社長挨拶
タイトル:花まつ物語2 ┃ (9)花まつ第一号店誕生
3年目には大型店の開発があり、そこに五坪の専門店テナントとして入店することが許された。花まつ第一号店であった。花天命の由来は、学生時代のニックネームをそのまま自店の店名とした。
親しみやすいイメージをコンセプトとして、ニコニコマークの花たちが人と人を結びつけかかわるすべての方に幸せになるイメージとした。

一日の売上が十万円をくだらなかった。委託販売の手数料を納めるよりもテナント方式は固定家賃のためやりがいにつながった。委託販売の場合スーパーの全体構成比に占める割合は0.7から1%に対してテナントの場合は2%を得ることが出来た。

一号店は繁盛店となり構成比が4%を超えるまでになった。5坪で年商5000万を売る店となった。花の対面販売という新しい業態がスタートしだした。すべての花をパッケージ化しお客様に選んでもらいやすいようにした。
すべての花を同一プライスにした。1パック380円3束1000円は安心価格の値ごろ感として定着した。週一回の特売日は全品1束200円均一のセールを行い需要を開拓した。
通常の3、4倍と売れた。他業種では当たり前におこなわれていることだった。値段を明確に表記するということは、あまりにも当たり前の原則であるが花や業界では時価として値段の表記がないお店も多かった。

お寿司屋さんで時価と書かれているお寿司を食べるようなものである。回転寿司がヒットした理由に値段が明確で取りやすい好きな分だけを食べられると言うメリットがある。

また手に取りやすいということもポイントで通常花屋さんではガラスケースに花が閉じ込められ勝手に花を取ることは許されない。
花まつでは自由に手にとって自分で選びコーディネートすることができる。値段がわかる、手に取りやすい、花まつも単純にその原理原則を行ったわけである。
流通構造上業務用ギフトに使われる草丈の長い2LLサイズ80?90センチの花が秀品とされ高値で取引されていた。それに対して草丈の短いMSサイズ(60?40センチ)の花は安値取引される。

相場の前後は常にあるものの2Lサイズのバラが卸価格100円に対してSサイズは50円という半値で取引される。一般花店では販売に対しての歩留まり(三分の一)と言われるロスの数を見込み原価に対して三倍の値入が行われる。
つまり100円原価のバラは300円の値がつけられるのが一般的である。三分の一捨てても原価の倍が残るという計算である。贈答用の場合いつくるかわからないお客様に品揃えをし、在庫をするリスクがあるためそして客数が少ないために原価、ロス率積み上げ方式の売価設定が行われることとなる。
それを維持するためのフラワーキーパーと呼ばれる冷蔵庫がおかれている。付加価値をあげようとする側面と販売機会の最長化をするための冷蔵庫といってよい。

ガラス型のショーウィンドウである。設備投資はもちろん電気代の維持費がかかる。当然これも原価におりこまれる。
それに対して花まつでは冷蔵ケースをおかない。イニシャルコストを低減しランニングコストである電気代を回避するためである。鮮度がよければ温度を下げて管理し販売機会を長めるよりも回転率を高めた方がよいと考えたからである。
何よりも冷蔵ケースに入れると言う自体咲こうとする花を騙し延命効果をねらった箱である。
その箱にいれられた花たちは購買する時は美しくとも長く寿命をながらえた花たちであるので、お客様の手元にいってからあまり長持ちしないというデメリットがある。人にあげる一瞬の見せかけでよかったわけである。

理屈はそうだが実際にはいかに初期コストをさげるか(お金をかけないか)というよりも、お金がなかったのでフラワーキーパーを買えなかったのである。実際に二号店までは中古のフラワーキーパーがはいっていた。

花まつではギフトではなく家庭の中で飾られるホームユースの花として特化したのである。MSサイズのバラを3本パッケージして300円で販売した。
お客様は家の食卓に飾るには十分と多くの方が喜んで買い上げてくれた。実際に八割のお客様は花を買うときに長さは50センチあれば満足される調査結果も出ている。ロスもでなかった。
1本300円のバラと1パック3本300円の花の差の舞台裏である。粗利率は同じであるがお客様の満足度は高くリピーターへとつながった。